驚きのNHK役員人事 編集委員・後藤洋平
「本当ですか……。いやはや、驚きです」
NHKの元幹部はこう言って絶句した。20日にNHKが、経済部の記者出身で専務理事の板野裕爾氏(67)を再任した人事を伝えたときの反応だ。
一部のNHK幹部やある政府関係者は、板野氏を「政権側との橋渡し役」と評する。番組制作のトップである放送総局長を務めた2016年には、権力に厳しい姿勢で臨むことで知られた「クローズアップ現代」が終了し(その後キャスターや放送時間を替えてクローズアップ現代+がスタート)、当時の複数の幹部が「最終的に板野氏の意向で事実上の打ち切りが決まった」と証言している。
板野氏はこれまでに理事と専務理事を計6年務めており、「2期4年までが慣例」(元NHK経営委員)という中、3度目の再任だ。
NHK経営委員会事務局長だった板野氏が初めて理事に就任したのは、松本正之会長時代の2012年。経営委員だったある人物は、板野氏の“評判”を耳にして当時のNHK最高幹部に「なぜ彼を理事にしたのか」と疑問を呈したという。
籾井勝人会長が就任した後の14年からは、専務理事に昇格した。就任会見での発言などからNHK内外からの逆風にさらされていた籾井氏だが、板野氏は当時、毎日会長室を訪れては様々な事柄を詳細に報告していたという。
14年7月の会合で、新聞記者たちに向けて会長みずからが理事の面々を紹介する場面があった。籾井氏は板野氏について語る際、「数少ない籾井シンパといわれる板野専務理事」と笑顔だった。
しかし、その後しばらくする…
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