朝日放送テレビ(ABCテレビ、大阪市)は2日、クイズ番組「パネルクイズ アタック25」(日曜午後1時25分)の放送を今秋で終了すると発表した。1975年4月に開始し、初代司会者の児玉清さん(2011年5月に死去)らによる「アタックチャンス」というかけ声が名物だった。視聴者参加型の番組として人気を集めたが、46年の歴史に幕を下ろす。最終回は歴代の「トップ賞」獲得者らによるチャンピオン決定戦を予定している。後継の番組は後日に発表する。
「アタック25」は4人の解答者が早押しクイズで争い、25枚あるパネルを獲得した数で「トップ賞」を決める。リバーシゲームの要素を取り入れ、終盤に大逆転できるルールで、「アタックチャンス」のコールが緊迫感を高めた。司会者は11年4月まで児玉さん、同月~15年3月は同局アナウンサーの浦川泰幸さん、15年4月からは俳優の谷原章介さん。
朝日放送テレビによると、過去最高の世帯視聴率は関西で24・2%(79年1月14日)、関東で21・5%(80年1月27日)を記録したが、今年6月27日の世帯視聴率は関西7・7%、関東5・8%だった。放送終了について、同局は「長年親しまれた番組だったが、一定の役割を終えた」としている。【高瀬浩平、倉田陶子】
伝統支えたプロ意識、局内で共有を
46年続いた朝日放送テレビの「パネルクイズ アタック25」が放送を終えることについて、影山貴彦・同志社女子大教授(メディアエンターテインメント論)は「今や数少ない視聴者参加型で、局にとって『金看板』ともいえる番組が終わることは非常に残念だ。テレビの内側に視聴者を入れることで、『私たち視聴者のテレビなのだ』と意識させてくれた意義も大きかった」と惜しんだ。
制作したスタッフらの仕事ぶりについて「クイズの問題作りは緻密で、プロ集団がプロの仕事を積み重ねることで続いてきた教科書のような存在だった。タレントが出演する番組であれば常に70、80点くらいの水準の番組を作ることはできるが、(演技の技術があるわけでもない)視聴者が参加する番組でクオリティーを維持するのは難しいことだ」と高く評価した。
その上で「時代の流れ」についても指摘し「純粋にクイズを楽しむのではなく、芸能人を出演させてバラエティー色を強めなければ視聴率が取れないという時代の流れもあり、局が終了の判断に至ったのだろう。それでも、継続のためにもうひと頑張りしてほしかった。せめて番組の歴史と伝統を支えたプロ意識を局内で共有し、今後の番組作りに役立ててほしい」と話した。
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